赤い薔薇を君へ

逃げるように公園から帰ってきた次の日。 冥から聞いた「御剣は赤い花が好き」という情報を 頼りに、成歩堂は早速御剣に誘いの電話をかけます。 成歩堂「もしもし、ぼくだけど…今から遊びに行かないか?」 おお!断られるかと思いきやスンナリOKして貰えました。 しかも御剣もやたら乗り気です。寧ろ乗り気過ぎて怖い。 成歩堂「じゃあ後でね」 ガチャン 成歩堂「今日こそ前回の分を挽回するぞ…!     赤い花で御剣の気持ちをほぐして、その後は……」 モワモワと御剣とのイチャラブを妄想するプレイヤー成歩堂。 街までのタクシーを呼び、超特急で待ち合わせ場所へ向かいます。 成歩堂とほぼ同時に御剣も到着していました。 御剣「久しぶりだな。一応、君とこの世界で会うのは初めてになるのか…」 やっぱり公園で会った時は成歩堂に気付いてなかったようです。 無視されたんじゃないと分かって、成歩堂はホっと一息付くと・・・ がしっ 成歩堂「相変わらず元気そうで嬉しいよ。     君と遊びに行くのも久しぶりだし、楽しみにしてたんだ」 嬉しさ一杯に気持ちを伝えます。 御剣「う、うム。まぁ付き合ってやらん事も無い」 胸に手をあてて照れる御剣。中々いい感じ。 ついでに今日のデートをより良くする為にも 御剣に希望を聞いてみることにしました。 御剣「急いで出てきたからトイレに行く間も無かったのだ…」 って、いきなりトイレですかミッタン…! シムの世界では誘った側がとことんエスコートしなければならないので、 とりあえずトイレまで先に行って御剣を呼んでやります。 成歩堂「おーーい!ここにあったぞーーー!!!」 デートというよりお守りのよう。 御剣にトイレの場所を教えてから、こっそり広場にあった花屋へ向かいました。 前回無視されたわけではないと誤解は解けましたが、花をプレゼントする作戦は変更無しです。 成歩堂「よし、今のうちに買って後でビックリさせてやるぞ」 どれがいいかなと物色し始める成歩堂の背後にトイレに 行ったはずの御剣の姿が…。というか真宵までいます。 成歩堂「…ん?うわ、御剣!?お、お前トイレはどうしたんだよ?!」   (ていうか真宵ちゃんまでいたのか…!) 御剣「いや、やはり後でいい。ところで何をしてたのだ?」 成歩堂「えっ、いや。何でも無いよ。それより飯でも食おうか」 御剣「ム…、そうだな。では真宵君、また今度」 御剣もお腹が減っていたようで、成歩堂が何を していたのかよりソッチに興味が移ったようです。 真宵と軽く会釈を済ませてから2人はレストランへ。 御剣「ここか…。君には少し高そうだが大丈夫なのか?」 成歩堂「これ位は何とかなるって。じゃ、行こうか……って、アレ?」 御剣「やはり行ってくる。先に席を取っておいてくれたまえ」 成歩堂(さっき行った時に行っとけよ…!!) やっぱり我慢出来なかったらしくトイレへ行ってしまいました。 シム世界では輪をかけてマイペースです。   今度こそコッソリと花屋へ行き赤い薔薇をGET! ちなみに薔薇の説明文はこんな感じです。 文の意味はよく分かりませんが、効果にかなり 期待出来るという事はこれでもかという程に伝わってきますね。 成歩堂「御剣〜、席取っといたよ」 店で受け付けを済ませた成歩堂はトイレまで 御剣を呼びに行きます。 席に着き、渡されたメニューを見て成歩堂はぎょっとしました。 ズラリと並ぶメニューはどれも成歩堂には手が出ないような値段です。 成歩堂「(よ、予想以上に高いぞ…!!!)    あ、あの…サラダ2人前と水下さい……」 御剣「…身をわきまえないから、こういう事になるのだぞ」 法廷さながらにダラダラ汗を流して注文する成歩堂に御剣の容赦ない一言が飛びます。 ちなみに誘った側が完璧エスコートなので、御剣は払う気ゼロです。 気を取り直して、料理を待つ間に御剣に話しかけます。     成歩堂「ここって映画館もあるらしくてさ、今度観に行こうよ」 御剣「そうだな…最近映画を観に行く暇もなかったからな。     今は丁度トノサマンの新しい映画も始まっているし、君に付き合ってやろう」 何だか和やかでいい感じ。 成歩堂「へへ……」 どさくさ紛れに成歩堂はシム名物のフッツィーとかいう 足でツンツン相手を突つく遊びを仕掛けてみます。 思いっきり足を蹴飛ばされた上に、もんのすごい形相で怒られました。 その後、ちょっと気まずいムードの中でサラダを食べ・・・ もそもそと食べ終えた後は支払いが待っています。 勿論代金は成歩堂持ちです。 成歩堂「御剣、サラダしか食べさせてやれなくてゴメンな…」 御剣「ム…、その、何だ。次から気を付けてくれれば良い」 レストランから出た後、ぎゅっと抱擁しあって、ひとまず仲直り。   sim top   NEXT