――20××年 2月14日――




「先生、おはようございます!」





「おはよう、今日も朝から元気だね。オドロキくん」

オドロキ「はい!今日も一日頑張りますっ



…………………って……」





「なな、何ですかコレー!!!」


「あぁ、バレンタインのチョコだよ」






「……こ、これ…全部………?!」





「お返しも大変なので、あまり受け取りたくはないのですが……

この箱に閉じ込められた乙女の愛を解放する鍵は、私しか持っていないのですよ」


オドロキ「…………は、はあ…」
(相変わらずよく分からないポエムだけど、
オレも一度くらいは言ってみたいなぁ…)





「とりあえず、これじゃ仕事にならないからね。
悪いけど手伝ってくれるかい?」

「あ、そうですね。片付けるの手伝いますよ」

「いえ、それもですが……
食べる方を、だよ。

ナマモノも多いからね」


・
・
・




「いただきます!
でも、いいんですか?オレが頂いちゃって…」

「構わないよ。
ぼく一人じゃとてもじゃないけど食べきれないし、
逆に腐らせて捨ててしまう方が、彼女達に失礼だしね」

「ならいいんですけど……」





パクッ


オドロキ「これは……美味しいですね!!」モグモグ





「オレのはチョコとチーズのケーキで、
先生のはチョコとイチゴのケーキかぁ」

「こっちもなかなか美味しいよ。

そうだな…手伝ってくれたご褒美に、分けてあげましょう」

「え!!!いいんですか?」






「さぁ、口を開けて」

「は、はいっ」ドキドキ







「うん……こっちも美味しいです」

(こんな幸せなバレンタイン初めてかも…)







(……来年のバレンタインも


先生と一緒に過ごせるといいな……)





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