2

  ますます激しくなるケンカに、集まった人だかりも思わず目を覆います。 先生以外は。 「ムキー!何よアンタなんかこうしてやる!」 「お前こそいっつも生意気なんだよ!!!」 一番前を陣取り、ケンカを楽しそうに眺める牙琉。 その後ろでオドロキや他の見物人がハラハラしてます。 「そこのお客様ー!他の方のご迷惑ですから、ケンカをやめて下さい!!」 「うるせー!ケンカくらい好きにやらせろ!」 野次を飛ばす見物人、必死で止めようとする店員、そして激しい乱闘を繰り広げる二人の男女。 まさに修羅場。 オドロキ(さすが先生…こんなケンカを見ても平然としてるよ) 妙なところで尊敬するオドロキ君。 やがて勝負がつきました。男の勝ちです。 女シム「いった〜〜い…!覚えてなさいよ!!」 男シム「へっ、いつでも受けて立つぜ」 オドロキ「うう、見るに耐えないよ…」 牙琉「………………………」 牙琉「大丈夫ですか?お嬢さん。お手をどうぞ」 女シム「…まぁ、ありがとう」 牙琉「全く酷い輩もいたものですね。貴方のようなか弱い女性に暴力を振るうなんて…」 女シム「いいのよ、今度会ったらタダじゃ済まさないんだから」 牙琉「…実は私、弁護士でしてね。何かお困りのことがあれば、いつでも牙琉法律事務所を頼って下さい」 すかさず営業活動。 抜け目が無い弁護士活動に感動するオドロキくんを誘い、 牙琉は外で一休みすることにしました。 牙琉「オドロキくん、珈琲でいいかな?」 オドロキ「はい!ありがとうございます!」 牙琉「彼と私に珈琲を二つ、お願いします」 オドロキ「あ、オレは砂糖とミルク多めで」 オドロキ「先生、ここで休みましょうか」 牙琉「あぁ、なかなか良い場所を見つけたね」 オドロキ「…それにしても、さっきのケンカには驚きましたよ」 牙琉「君は弁護士なんだから、ああいった争いごとには慣れなければいけないよ」 オドロキ「うっ…。で、でもあの二人…最初はすごく仲良さそうにしてたのに、あんなことになるなんて…」 「人と人なんて、所詮はそんなものです。  打ち寄せる波に呑まれ、いつ壊れてもおかしくない。まさに砂の城のようなもの…」 オドロキ「先生………でも…オレ、そうじゃないモノもあると思うんです」 牙琉「…そうだね。君になら、そういった関係も作れるかもしれませんよ」 オドロキ(いや、作ってみせるさ! オレは絶対に先生とケンカ別れなんかせず、ずっと一緒に仕事をするんだ!) 燃えるオドロキくん。 新しい家族も増えて、二人の暮らしはこれから賑やかになりそうです。 BACK   sims2 top